Our Craftsmanship
SAROMEのものづくり

頑固な國治郎

自称シガレットライター作りの職人
瀬川 國治郎 記
(株)サロメ創始者

私がたどってきた道は、自然の流れに乗り、こつこつと、手作りに近いシガレットライターを造って来ただけです。ただライター作りが大好きで、楽しみながら勉強の日々でございます。ここに御紹介する製品は、過去六十年間作ってきたライターの中で比較的私がそれなりに気に入っているライターらしいライターたちであると思っていますので、末長く可愛がってご愛用頂ければ幸甚と存じます。

(株)サロメ会長 瀬川國治郎は、去る2000年11月16日に逝去いたしました。享年82歳。生前においては皆様方にはひとかたならぬ御厚意をいただき、従業員一同、厚く御礼申し上げます。

ライターという製品が世に出回り始めた終戦前後、当時おもちゃ類の製造に関わっていた若きプレス職人の國冶郎は、ライターを初めて見て、「ああ、こんなものが作りたい」とひどく感嘆したそうです。当時のライターといえば、オイルライターの様々な形状が溢れていて、日本が得意とする精巧なプレス部品の塊、そして遊び心に溢れた製品といった趣が非常に強かったようです。その工芸品としてのたたずまい、説明しようのない手にとった感覚、初めて見る者を虜にした大きな魅力がライターにはあったのでしょう。

おもちゃ業の経験を活かしながら、試行錯誤してライターを作ったものの大失敗、これは容易な仕事じゃないと感じたそうです。國冶郎の品質へのこだわりはこれが原点なのかもしれません。以来、國冶郎は品質への追求をかたくなに60年来にわたって固持してまいりました。

製造現場仲間から「おやっさん」と呼ばれつづけたライター職人の長は、既に亡き人となってしまいましたが、おやっさんが60年にわたって注ぎつづけた製品の品質に対する有形無形のこだわりの精神を皆で大切に受け継ぎ、後世まで伝えられるような製品製造の原点といたしたいと思います。

長年にわたってSAROME Lighterを支えてきてくださった皆様方に改めて御礼を申し上げるとともに、これからもこだわりの精神を持ちつづけるSAROMEを何卒宜しくお願いいたします。

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